令和7年12月10日(水),熊本大学教育学部附属中学校では,初となる「探究発表会」が開催されました。
総合的な学習の時間では,子どもたちは「自分の好きなこと・得意なこと × 身近な生活・社会の課題」をテーマに,子どもたち一人ひとりが主体的に探究活動へ取り組んできました。本発表会は,今年度の学びの成果を発信する貴重な機会となりました。
午前中は,生徒たちは各教室で個人またはグループによる探究の成果を発表しました。発表は,発表10分・質疑10分の形式で行われ,会場では
・発表内容に思わず歓声が上がる場面
・聴衆へ問いかける参加型のプレゼン
・実際の体験を踏まえた説得力のある考察
・“どうすれば社会に生かせるか”を問う深い質疑応答
など,探究のプロセスがしっかりと伝わる濃い時間が流れていました。
生徒が好奇心からテーマを掘り下げていく過程が感じられ、発表が進むなか会場全体に大きな拍手が広がりました。
保護者からは,「学校で積み重ねてきた探究の成果を知ることができた」「会場によって雰囲気が異なり,生徒の個性がよく表れていた」「他の生徒がどのような興味を持ち,どのように課題へ向き合ったのか知る良い機会になった」などの声が寄せられました。
午後は体育館にて,各学年の代表生徒による発表に続き,熊本高校・第一高校の生徒のみなさんも探究活動を披露してくださいました。中学生にとっては,探究の“広がり”と“深まり”を実感し,これからの学びの見通しが持てる貴重な機会となりました。
続くパネルディスカッションは,来賓のご臨席も賜り,熊本大学,前田 康裕先生の進行のもと,各学年の代表生徒と高校生が「質の高い探究とは?」について意見を交わしました。
その中で前田先生は,「社会が大きく変化する今,自ら問い,自ら解決する力が求められる。探究の質を高めるのは,ほかでもない自分自身です」「新しい問いは“直感”や“違和感”ときには“怒り”や“価値観の揺れ”から生まれる」「AIにできないことを極めていきましょう」
と,生徒たちの心に響く言葉を投げかけられました。
最後に校長先生より,「自分の“好き”にとことんこだわり,探究を続けてください」とのメッセージが送られ,発表会は締めくくられました。
初めての探究発表会は,子どもたちが自ら問いを立て,思考を深め,表現する力を確かに育んでいることを実感できる一日となりました。
好きなことに真剣に向き合い,丁寧に積み重ねてきた学びが,今日の発表で大きく花開く姿に,保護者として胸が熱くなる場面も多くありました。
これからも一人ひとりの探究心を大切に,社会とつながる学びを支え,子どもの成長に寄り添いながら,その歩みを力強く後押ししてまいりたいと思いを新たにしました。
情報委員長 竹村沙織














