第1回 響きあいセミナー

  • 日時  平成30年7月7日(土)13:00~14:30
  • 場所  熊本大学教育学部附属小学校 多目的ルーム
  • 演題  「スマホの向こう側~子どもを置き去りにしない、家庭での情報モラル教育~」
  • 講師  田中慎一朗 先生(熊本市教育委員会総合支援課学校サポート班指導主事)
  • 参加者  在校生保護者180名、先生方十数名

<セミナーの趣旨>

私たち保護者が中学生の頃はまだ存在していなかったスマホは急速に浸透し,便利な反面,日々進歩する利用法はなかなか把握できず,各家庭でそれぞれに問題を抱えているのが実情です。本年度第1回響きあいセミナーでは,中学生のスマホ事情に詳しく,熊本日日新聞で毎月第4木曜日に「スマホの向こう側」を連載されている田中慎一朗先生をお迎えしてご講演いただきました。

 

<講演概要>

講演では最新アプリが紹介されるなど,いたずらにスマホを否定することなく,SNS時代に身につけたい力は「自己コントロール」であると教えていただきました。中学時代はまだ脳が完成していない部分があって暴走しやすく,スマホを持たせはじめの一年にトラブルが多く発生するそうです。それを防ぐためには大人がかかわり,アプリをダウンロードするときには親の許可が必要などルールを決め,「押し付ける対話」(自分中心)ではなく「引き出す対話」(相手中心)で,答えを「創造する」してゆくとよいそうです。加えて,スマホだから問題が起こるということだけではなく,学校や家庭での人間関係の問題がスマホを通じて表面化することもあると指摘されました。総じて「自分は誰かに話を聞いてもらえる,誰かに大事にしてもらっている」といった「自己有用感」がネットトラブルから子どもたちを救うということでした。

 

<当日の様子>

学校側の協力で,1学期末の学年・学級懇談会を前に第1回響きあいセミナーを企画できたことと,スマホへの関心が高かったこともあり,208名の参加申し込みがあり,会場はこれまで以上に熱気にあふれ,田中先生の話に驚いたり,笑ったり,また事前に募集した附中保護者からの質問に答えていただいたりと,あっという間の90分間でした。この日は大雨により休校になったため,先生方が多くご臨席くださり,講演を共有できたのは大変ありがたく,有意義でした。

 

<総括>

アンケートでは「子どもと一緒に聞きたかった」という声も多く,そのほか「子どものいる世界を親も勉強して知識を持って話をすることが大切だと思いました。」「近い将来子どもにスマホを持たせる時の親の関わり方が分かり,少し安心しました。」「親子関係が上手くいってのスマホ使用だと感じました。」など多くの感想が寄せられました。

全体を通じて,要所要所で先生方のお力添えがあり,PTAの「T」はteacherであり、先生方とともにPTA活動を通じて子どもたちの成長にかかわっていると改めて気づき,感謝いたしました。また,ご出張から戻られ,空港から附中まで直行して講演をしてくださった田中慎一朗先生,その他セミナーにご協力してくださった皆さまにも心から感謝申し上げます。

講師の田中慎一朗先生の写真

講師の田中慎一朗先生

講演を聞く保護者の皆様の写真